No.66: 『夢物語:幻大陸編』
ども、紫乃女です。
皆様ご機嫌いかがですか?(・-・)/
こないだうちの事務所の近所で火事がありましてねぇ!
いやー、あれは結構デカかったなぁ。消化活動をなさっていらした消防局員の方にまで
死亡者が出てしまうほどでした(-“-) お仕事とはいえ、お気の毒でなりません!
そういや愛知県で立てこもり事件がありましたけど、
あの時もSAT(Special Assault Teamの略。 要するに特殊急襲部隊のこと)の方が
亡くなりましたねぇ。 防弾チョッキつけていながらなぜ致命傷!?(だって始めは
左胸被弾ってニュースに出たし)と あたしゃ憤慨していたのですが、
よくよく聞いてみれば、首と胸の防具のわずか1センチの隙間に被弾し、
弾が左の鎖骨に命中→体内で弾が方向転換→左胸部動脈破損→死亡
という流れだったそうで(-“-) もうなんとお悔やみを申し上げればいいのやら・・・
あと1センチずれてさえいれば、致命傷にはならなかったかもしれないと思うと、
お気の毒でならない紫乃女です。
あたしの親父は銃の免許所持者でしてね。
クレー射撃用の散弾銃が実家にはあったんですよ。
(クレー射撃ってのは空中を飛び交うお皿を散弾銃で打ち落とす競技のことです)
銃の放つ硝煙の匂い、発射音、飛び散る皿の破片などに、幼いあたしは
多いに魅了されたのですが、「昔は皿の代わりに生きた鳩を撃っていたんだってさ」
という父の言葉に、あたしを魅了するソレが、同時に命を奪う凶器であることも
認識したものですよ。今手元に銃と実弾があったら絶対に人には向けないかと
問われれば、「絶対だ」と答える自信はありませんが(だって呪い殺すよりお手軽で
早いじゃん)、それでも最後の1発は残しておきますよ、自分用にね。
問答無用&圧倒的な力の差で相手を殺傷するってことは、それだけの覚悟を
必要とすることだと思いますから。
そうだなぁ、人に向ける銃は拳銃で、自分に向ける時は散弾銃かな(⌒▽⌒)
そのほうが自分は苦しんで死んでゆくでしょうからね。
まぁ、あたしが殺した連中のご家族が仇をとりたいとおっしゃるのであれば
銃をお貸ししないこともないのですが、そうなると逆に今度はその方々までもが
「殺人罪」に問われてしまうのでねぇ。それはあまりにもお気の毒。
自分でケリつけますって♪
実は、あたしの親父は免許コレクターでしてねぇ!
車やバイクはもちろんのこと、小型飛行機の免許は持ってるわ、小型船舶の免許は
持ってるわ、 無線の免許は持ってるわ(モールス信号とか完璧ですよあの野郎!)、
銃の免許は持ってるわで、 幼いあたしは007などの映画を見るたびに
「もしかするとうちの親父も秘密工作員(諜報員)なのではないだろうか!?」と
わくわくしたものですよ!(⌒▽⌒) ただ、普通、国家秘密工作員というものは
「風雲たけし城 家族大会」に出たがったりはしないものですから、
よくよく考えてみれば分かる話だったんですけどね♪
ま、それはさておき(・-・)y-.。o○
こないだUPした『アゼツライト』のコラムの中で、「レムリア大陸は想像の産物です」と
言ったものですから、オカルトLOVEな方々から「じゃあアトランティスはどうなんだ!
ムー大陸はどうなるんだ!」といったお声も頂いております。
ホント皆さんそういう話好きですね。ま、あたしも大好きですが。
レムリア大陸に関して言うならば、最初にその大陸の存在を提唱した
フィリップ・スクレータ氏に対しては、あたしは何も不満はありません(・-・)
どっちかってーと尊敬しているくらいです。
彼はイギリスの動物学者さんなのですが、レムール(Lemur、つまりキツネザル)の
分布状況に疑問を持ち、それを説明するための説として編み出したのが大陸桟橋説、
つまりレムリア大陸説です。 アフリカのマダガスカル島や東南アジアのマレー半島
などには同じ種類のキツネザルが生息しているのに、マダガスカル島とほんのちょっと
海峡を隔てただけのアフリカ大陸にはそのキツネザルがいない。
なんでだろうと考えた末に、昔々の大昔、インド洋にはある大陸があり、
それが桟橋のようにそれらの地域と繋がっていた。やがて時が過ぎ、その大陸は
海中に沈んでしまったけれど、その名残としてその大陸と繋がっていた地域には
同じ仲間のキツネザルがいるんじゃないか・・・このように彼はその現象を
説明しようとしたんですよ(・-・)b
理論としては素晴らしい。
プレートテクトニクス(プレート理論)の前身でもある大陸移動説がまだ無かった頃の
説としては非常に興味深い内容です。動物学者ならではの着眼点!
大胆かつ斬新!
んでも今ではどうでしょうか。
プレートテクトニクスはご存じなくても、「マントル」とか「日本海溝」とか、
そういった単語はどなたでも耳になさったことはあるはずです。
哀しいかな、現代ではスクレータ氏の説は完全に否定されてしまっているんですよ(^^;
実は1874年の発表当時から、この説が受け入れられたことはありません。
当時の物理学者の方々に「おかしいじゃん!」というありがたくない「逆お墨付き」を
頂いてしまった説なんです。マントルなんて概念がまだなかった頃から
すでに否定されていた話なんですよ。
参考までに現在でのレムリア大陸に変わる概念のご説明でもしておきましょう。
今現在インド洋を取り巻く地域は、大昔とても大きなひとつの大陸であったと
されています(「ゴンドワナ大陸」と呼ばれています)。そして時の経過と共に
プレート(地球を覆う岩板)がマントルに乗って移動していった為に、
その大陸はバラバラになったというわけです。
(ちなみに日本海溝ってのは太平洋プレートが北アメリカプレートと衝突して
太平洋プレートが地中に潜り込んでいってる場所ですよ。
千葉の房総半島から北海道の襟裳岬のあたりまでがそうですね。
これに異変が生じたという設定で作られたのが、かの有名な
「日本沈没」という映画です。)
じゃあレムリア大陸説を大絶賛したのは誰でしょう。
ロシア発祥の神秘思想結社の方々です。
地質学者さんがNOといい、物理学者さんがNOといっても、
神秘学者さんにとってはOK! この構造は今でも変わらないと言えますな♪
はははは(⌒▽⌒)
ま、そんなわけでレムリア大陸は想像の産物です。
つまり「レムリア人」は存在しません。
レムリア人が存在しない以上、レムリアンシードは存在しません。
てか、レムリアってLemur、つまりキツネザルから来ている言葉なのに・・・
キツネザルシードって・・・ なんだかなぁ・・・
いや、これは失敬。余計な一言でしたな(・-・)y-.。o○
あーそうですな、100歩譲ってゴンドワナンシードだったらOKです。
しかしゴンドワナ大陸だけでもかなりの大きさ(現在の南アメリカ・アフリカ・インド・
アラスカ・オーストラリア・アラビア半島などを全て含む。つまり南半球を占めていた)
だってーのに、今から3億年ほど前に北半球を同じく占めていたローラシア大陸と
合体し、その後シベリア大陸とも合体しちゃってるので(つまり現在の地球上の
大陸のほとんどは一度全て一つに繋がってしまっている)、ゴンドワナ人と
いわれたって誰のことやらさっぱりです。
しかも再分裂した後の時期ってちょうど白亜紀でしょ?
その頃って恐竜最盛期じゃありません?人間まだいないんですけど・・・(^^;
でもまぁ、「これはゴンドワナンシードで、宿っているのは恐竜の魂だ!」と
言われれば、一度は手にとってみたいなと思う紫乃女です(⌒▽⌒)
実に興味深い!
まぁそんなこんなでムー大陸です(・-・)y-.。o○
ムー大陸はレムリア大陸よりひどい・・・。一緒に論じるのが気の毒なくらいです。
まぁ一応所在場所と言われているのは太平洋。
今より約1万2000年にあったと言われている大陸ですな。
もう何から言っていいのか・・・(-“-)
えーとまず。
「ムー大陸」つまりMUのお話は、フランスの神父さんでいらっしゃる
シャルル・エティエンヌ・ブラッスール氏が、ディエゴ・デ・ランダ氏という司教さんが
お書きになった『ユカタン事物記』という記録を、1864年に発見したことから
始まるんです。
その記録にはマヤ文明時代の文字(マヤまで言及してゆくとキリがないので
興味のおありな方は申し訳ありませんがご自分で調べてみて下さい)を
アルファベットに置き換えた「マヤ・アルファベット」というものが載っていたんですって。
そんなわけでブラッスール氏は「これさえあれば、マヤ文字で書かれた書物は
読めるぞ!」と小躍りしちゃったんですよ。 で、彼はさっそくその「解説書」を手に、
『トロアノ古写本』と呼ばれる本を解読することにしました。
その本には「失われた大陸」に関する記録が残っていると彼は思っていたわけです。
解読を進めてゆくうちに、『トロアノ古写本』の中には、ある一定の組み合わせの
単語が何度も登場することに彼は気づきました。
二つの文字で構成されているその単語の片方は、アルファベットの「M」に似ていて、
もう片方は「U」に似ていると彼は思いました(あたしはまだ「O I」のほうが
似ていると思いますが)。で、何をトチ狂ったのか知りませんが、彼はその
「M」と「U」に似た文字の組み合わせこそ、失われた大陸の名称に違いないと
考えちゃったんです。ムーという名称はそこから来ています。
ま、これは後日談ですが、ブラッスール氏が解読に用いた「マヤ・アルファベット」と
いうものは全くのデタラメで、それを元に彼が解読した「失われた大陸」の
記録である『トロアノ古写本』てのは、実は単なる占星学の本でした。
つまり失われた大陸の話はどこにもなく、MUという言葉も彼の勘違い&飛躍思考の
創作物に過ぎないのです。
まぁそれだけだったら「ちょっと早とちりしちゃった、テヘ☆」で済んだお話
なんですが(←そうなのか?)、「ムー大陸」というものを大々的に世間に広めた
方がいらっしゃいましてね。 ジェームズ・チャーチワードさんという、アメリカ在住の
イギリス人作家さんです。
チャーチワード氏は「失われたムー大陸」(原題:The Lost Continent of Mu)という
本を出版なさったのですが、その中で、「かつて太平洋にはムーと呼ばれた
超古代文明が栄えていた」と述べていらっしゃいます。
しかしながら、彼はムー大陸と同じくらい謎の多い人物でしてねぇ(^^;
「10代の頃から英国軍に所属し、世界各地で遺跡の調査を行っていた」彼の
主張によりますと、1868年にインド駐留軍に配属されていた際に、
修行僧に「ナーカムの石版」というものを見せてもらい、それを独自に解読したら
ムー大陸のことについて書いてあったらしいんですよ。
んでもね、彼はインド駐留軍では将校であったとも同時に述べているんです。
計算するとその彼は16歳のはず(1852年生まれですから)。
16歳で将校になれるほど、イギリス陸軍は甘くはないんじゃないでしょうか(・-・)
しかも1880年には陸軍大佐として退役なさったそうなんですが
(あくまでも彼の主張ですよ)、現存するイギリス陸軍のあらゆる記録を調べても、
彼がイギリス陸軍に所属していたというデータはありません。
まさか陸軍大佐にまで上り詰めた男の記録が陸軍本部に何も残っていない
わけがない。 つまりは経歴詐称ですな。その時点ですでにある意味「詐欺師」です。
で。
肝心の石版のほうなんですけどね。
実物は確認されておりません(・-・)y-.。o○
彼が見たと主張しているだけなのね。
彼が言うには、インド在留時に、とある高僧が「門外不出、秘密中の超秘密!」って
ことでその石版を見せてくれたんだそうですが、そもそもそんな「トップシークレット」な
シロモノを、16歳の坊やに修行僧が見せますか?
しかもインド駐留のイギリス軍に将校として所属していた時に見せてもらったとか
言ってますけど、そもそも彼はイギリス軍に所属していたことなんかないんです。
口からでまかせもここまで行けばある意味芸術でしょう。
彼が所属していたのはイギリス軍じゃなくて「アメリカ心霊現象研究協会(ASPR)」と
呼ばれる心霊団体のほうですよ。こっちは講演記録残っているんで確実です。
彼は心霊現象が大好きな作家さんであり、世界中の遺跡を調査していた
イギリス将校ではないということですね!(⌒▽⌒)ノ
まぁそんなこといくら言ったって夢見る夢子ちゃんな神秘論者さんには
通じないでしょうから、ここではムー大陸が存在しない証拠を1個だけ述べて
終わりにしましょうかね。
彼が主張している「ムー大陸がかつてあったと言われている場所」の海底の
地殻組織は調査済みです。それは玄武岩質、つまり通常の海底と同じものでした。
そしてそこの海底の堆積物はムー大陸があったとされる1万2000年前よりも
古いものでした。
つまりそこはずーーーっと海だったってことなの。
もうこれで十分じゃないでしょうかね?(・-・)y-.。o○
ですのでムー大陸に話を絡めて販売されているアイテムに関しましては、
あたしは冷ややかな視線を送らせて頂きたいと思います。
自称イギリス将校の心霊大好きっ子作家さんの言うことより、
あたしは地球物理学者さんの言うことのほうが納得出来るのでね。
(そもそも「ムー」って名前すら怪しい。
神父さんの大胆なる当て字と読み間違えに過ぎないじゃないですか。
文章中に何度も繰り返してある文字列が出てくる場合、
その文字をどうして「固有名詞」だとまず思ったのかが理解出来ません。
暗号解読に興味がおありの方ならば同意して下さるでしょう。
「暗号解読ならちょっと任せとけよ!」という頼もしい方、
あなただったら文中に繰り返し出てくる2文字から形成される単語を
どう解釈しますか?
あたしだったら定冠詞または不定冠詞とまず推測します。
英語で例えるならばTHE。いかがでしょうか?)
まぁそんなこんなでレムリア大陸とムー大陸はアリエナーイと思っちゃう紫乃女です。
アトランティス大陸に関しては、条件付きで「それならあるかも」という場合も
あると思いますが。
(めっちゃ譲歩しております。さすがに三大幻大陸全てを否定するのは
気が引けますので。「夢は大事!」をモットーにお話を続けてゆきたい
所存であります!(⌒▽⌒)ノ)
アトランティス伝説産みの親とも言えるプラトン氏の記録を
そのままに当てはめるのはなかなかに難しいことですが、
プラトン氏がちょっと年代を一桁間違っちゃったんだよとか、
大陸の規模を一桁間違っちゃったんだよ(そうなると大きめの島レベルですが)とか、
大陸があったと言われる場所をちょっと間違えちゃったんだよとか、
元々水没はしていないんだよとか、色々試行錯誤すれば
なんとか「これのことなのかなぁ・・・」ってのも考えることが出来ますよ。
今現在で一番新しい「アトランティス大陸はここだ!」説だと、
スウェーデンの地理学者であるエリンソン博士の説じゃないでしょうかねぇ。
プラトン氏の記述を100%信じる場合、その伝承とぴったり一致するのが
今のアイルランドだって説なんですけどね。
北海にあるドッガー・バンク(紀元前6100年頃に水没した地域)の伝承と
アイルランドの伝承がごっちゃになっちゃって、アトランティス伝説に
なったんじゃないかって話なんですよ。
これはなかなか斬新でユニークな説ですな!(⌒▽⌒)ノ
んでもプラトン氏がお書きになった『ティマイオス』と『クリティアス』という
物語の内容を100%信じるのは酔狂な方でなければなかなか難しいですし
(だって、当時のギリシャのある政治家がエジプトのある神官から聞いた話を
自分の友人に伝え、それをその友人の息子が伝承し、それをまたその息子
(当時10歳)が90歳になる祖父からさらに教えてもらってるところに、
当時6歳のプラトン氏がたまたま同席しててその話を聞いて覚えたって
内容なんですぜ?大丈夫なのか!?しかもその物語の舞台の主役は
ギリシャ!アトランティスはすんごい脇役なんですよ)、
現在「ここがきっとアトランティス大陸のあった場所に違いない!」と言われている
場所の数は凄まじいものです。もう「アトランティスじゃなかった」場所を
探したほうが早いほど!皆さんなんとかして自分の説を押し通したいものだから
躍起になってプラトン氏の伝承をご自分の説に当てはめようとなさっておられます。
もうこなると紫乃女の出番ではありません。どっちかってーとすでに食傷気味ですので、
「もうアイルランドがアトランティスでいいじゃん」って気分です(・-・)y-.。o○
ただし一言だけ。
アトランティスはどこかにあったのかもしれないけど、
そこに超古代文明はなかったですよ?
アトランティスに超古代文明があったんだ!と主張なさる方は、
その伝説の元となったプラトン氏の著作をもう一度読み直してきて下さい。
どこにもそんなことは書かれていません。
それらは後世の人間が面白おかしく付け加えた「飾り」に過ぎないんです。
昔々の大昔、どこかに大きな島またはそこそこの大きさの大陸があって、
そこには当時の人々が普通に暮らしていて、なにかのせいでそこが滅びた・・・って
だけならOKです。元々はそういうお話だったはず。
しかも、プラトン氏の伝承の中ではアトランティス大陸で産出する名産品(?)は
「金の次に重要な」オレイカルコスという鉱物なんですよ。
まぁ今風に言うならば真鍮ですな。銅の合金かまたは銅そのものでしょう。
なんでそれを他の鉱物に置き換えて「古代アトランティス人の魂が・・・」とかいう
ワケのわからん話にするんですか(-“-)
素直に銅売りなさい銅。そのほうがよほど信憑性がありますよ。
はぁ(-“-)
やっぱ「裏銀30枚」ないとダメだな。
こういう話は本来ならば「裏用」だもんな。
当たり障りのない場所で当たり障りがありまくりなコトを多いに書くってのが
楽しいんですよ。 そのほうが他のお商売人サマにもご迷惑がかかりませんしねぇ。
やっぱ人に迷惑のかかる話ってのはおおっぴらにしちゃだめだよな、
うんうん(-“-) ←常習犯