No.999: 『第一回物理学余話―テーマ ねちゅりきがくー』

第一回物理学余話
―テーマ ねちゅりきがくー

グルタミン酸。 どうも初めまして。
HN?PN?あだ名?源氏名? ぎちょう です。
簡単に自己紹介をさせていただきますと、某関西に住む某物理学をすずめの涙ほど
かじった美少年で、紫乃女嬢との関係は実は○○!!なのです。

さてさて、何故にそんな私が紫乃女嬢のコラムに出現いたしましたかといいますと。
普段から私もコラムを愛読していまして 『霊に関する紫乃女的考察その1-2』 に少し
物理学に関する知識が用いられていたので、若干誤解を招く表現があるような気がしまして
なんとなくご意見を言わしてもらったところ「じゃあお前が補足のコラムを書けごるぁぁぁ」
と脅されてしまいました。

そこまではよかったのですが、お嬢に徐々に髪の毛が後退する呪い
かけられてしまっているため今に至ります。

理由を省いて誤解の補足だけ知りたい方は白い文字の部分だけ読み進めてください。
わかりやすくするため余分なことは省いております。

本題に入ります。

熱力学第二法則に、「エントロピーの法則」というものがございます。
「高エネルギーなものは低エネルギーなものへとそのエネルギーを拡散させ、

やがて同一のレベルとなり、それ以上のエネルギーの移動はない」というものです。
「エネルギーの逆移動はない」という
一文を付け加えても構いません。

この部分ですが、まず最も重要なこの法則が成り立つときの仮定が抜けております。
次に熱力学には「エントロピーの法則」というものが存在せず、

あるのは「エントロピーの増大則」です。熱力学または統計力学で定義された
「エントロピーの増大則」の考え方の一部をほかの分野に応用したものが
「エントロピーの法則」だと私は認識しております。
そしてこの後者がまさしくお嬢の言っていることなのでおそらく混同されているのでしょう。 

「エントロピーの法則」といわれるものは大きく分けて2種類あります。

1. 物理の分野で使われる俗称「エントロピーの法則」
熱力学の第二法則と統計力学で定義されている状態量(エントロピー)が常に増大する
という考え方で、物理学者は「エントロピーの増大則」もしくは、「エントロピーの法則」という場合も
あるかもしれませんし「熱力のあの法則」 という場合もあると思います。
どっちにしろ物理家同士なら本質的に同じものなので通じます。
(違いは変化する量が熱量なのか状態数か)
重要な仮定ですが物理学では、「外部からはなんの影響も受けない箱の中で、
物体を巨視的に考え熱移動は物質同士が接しているときにのみ起こる」というものです。 
注意するべきところは熱エネルギーの移動しか成り立たない点とミクロな分野では使えない点です。
これがいわんとしてることは、熱は低温の物体から高温の物体に熱を移すだけで、
それ以外にはなんの変化も残さないような過程はありえない。
これを少し応用すると、真空状態の箱の中に気体を入れてしばらくすると、
その箱の中に気体が均一に分布しますというのも同じことです。

2、 それ以外の分野で使われる
「エントロピーの法則」「エネルギーが高いものから低いものに移動して均一化し、その逆はない」という
考え方をそれぞれの分野に置き換えて経済学や地球環境、情報などの学問や分野に取り入れたもの。

例を挙げて分かりやすくご説明してみましょう。
ある所で、原子力発電所の原子炉が・・・後縮んで冷え固まる以外に
道はなさそうなんですよ(^_^;)

2つの例があがっていますがともに物理学の「エントロピーの法則」には当てはまりません。
仮に、エントロピーの法則によって上の例のようになっているとしますと、原子炉では
周りにエネルギーの低いものを置いてやればどんどん移っていくので除去が簡単なはずです。
そして、太陽では自身の大きさがどうであろうと周りにエネルギーを発散するだけなので、
質量によって違う結果が生まれることは
ないはずです。

2つの例をさらに詳しく見ていきましょう。
まず原子炉では核分裂反応というものがおきています。

みなさんも聞いたことがあると思いますが、ウラン235というものがあります。
これは非常に不安定な状態にいるため余分なエネルギーを吐き出して鉛207という

物質に変化するのですが、それまでの過程でα線(ヘリウム原子核)、
β線(電子)、γ線(超強い光)がでてきます。
このせいで人類が住めないわけで、もろに人間が浴びちゃうと体の細胞が壊れてしまうのです。
住めるようになるまで何百年もかかってしまうのは全てが同時に変化するのではなく、

それぞれが一定の確立で変化するためいつまでも残っている奴や、
すぐに鉛になっちゃう奴やらがいるため。 

次に太陽のエネルギー源は核融合反応というものです。
陽子(裸の水素)同士がすごいスピードで衝突してヘリウムを生成するのですが、
その過程で余ったエネルギーがγ線となって周りに放射されております。
これが地球に届いて地表や大気を温めてくれるのです。
両者とも放出しているエネルギーは熱エネルギーではなく、反応の仮定で質量を光や粒子として

周りに放出しているであって、例え周りの温度が高かろうが低かろうが何もなかろうが同じ様に反応します。
質量とエネルギーの関係は、かの有名なアインシュタイン先生がE=mc^2 を使えよといってました。

(E:エネルギー、m:質量 c:光速)

両方に「エントロピーの増大則」を適用できる場所があるとすれば、原子炉ではγ線を吸収した大気が
得た熱を周りの大気に伝える過程、太陽で使えそうなのは太陽を取り巻くガスの温度と分子の分布具合です。
時々刻々と反応が起きているから絶対に均一にならないですけどね。
(両方とも結構無理やり適用してますが・・)

この宇宙に存在する全てのものは、己のエネルギーを発散し続け、やがて消滅する。
これがこの宇宙の「掟」なのです。

「エントロピーの法則」から導いた結果からこのように考えたなら間違いです。
物理の法則は宇宙の掟ではなく、この宇宙で
起きている現象を人間にわかるように置き換えたものです。 

ようはですね、決して消滅したりするわけではなくだだっぴろい空間でも
うすーくうすーく広がるだけでこの法則から無になるという結果は生まれません。
エネルギーを発散しまくって消滅したりすると、物理学最大の法則「エネルギー保存則」にも
反することになります。(エネルギー保存則とは、どんな現象でもその変化前と後では
エネルギーの総和が同じですよというものです。) 

ちなみに物理学者の誰もが物理学がこの世の理であるとは思っていません。
(多分、というかおえらい学者様は皆様
そういう風なことを言っております。)

>>つまり過度な磁場というエネルギー供給元

霊が仮に物理法則に従うとして。
電磁気学では磁場の影響を受けることができるのは磁荷か電荷を持っているものだけです。

その結果どうなるかはご想像にお任せ。(決してめんどくさくなったのではありません。)

とまぁ補足?については以上です。

厳密に言うと間違っているところが少々ございます。
例えば太陽からは光だけでなくニュートリノも届いていますし、太陽風もきています。
専門的な話を進める上では絶対に省いてはいけないものですが、できるだけいろいろな
人にわかりやすく説明するためにこの場合で考えないでいいことは省かせていただきました。
ご理解いただければ幸いです。

さらにご興味をもたれた方はWikiならかなり信用できる
情報が載っているので一度ご覧になってみるとおもしろいですよ。
ほかのページだと完全に間違った解釈をしているようなところもあるので、
全てを真に受けないように注意してください。
特に「エントロピーの法則」は酷いです。
まぁそれだけややこしいっちゃぁややこしいようなややこしくないようなどうなのやら・・。

誤解のないように申し上げますと、私は普段はこんな笑うところが
まったくないような文章を書く人物ではありません。
もっと違うテーマをもらうことがあったらそのときこの借りを返したいと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございます。
ではではまた会う日まで・・・
ご意見ご感想等はcyoubeya@hotmail.com のほうへよろしくお願いします。

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