No.13: 『スギライト』
さて。ここんとこ割と一般的な石ばかりお話してきましたので
ここらへんでややマイナー系の石の話でもいたしましょうか(^。^)y-.。o○
んじゃあたしのお気に入りの中のひとつ、スギライトのお話をしましょう(⌒∇⌒)ノ
スギライトとは、我々日本人に縁の深い石です。
何故なら日本人が発見した鉱物だからです。
1944年に杉健一博士という方がこの石を発見されました。
それゆえ石の名前に彼の苗字が採用されております。
英語で書くとSugilite。発見は40年代ですが、この石が世に発表されたのは
1970年代に入ってからです。
杉博士のお弟子さんが世に広めたわけで。だから本当に新しい石なんですよ!
なんでこんなに人気が出たのか。
その理由はニューエイジ運動で盛り上がっていた当時のアメリカ人が
この石を愛したからです。なんでもそうでしょ?アメリカで流行したものは、
少し遅れてから日本でも流行ると・・・。この石もその例にもれず人気が出たわけです。
ま、身も蓋もない話なんですがね♪
身も蓋もない話をもう少し詳しくいたしましょうか。
この石は、愛媛県岩城島で最初に発見され、この鉱物について初めて記述した
岩石学者の杉健一(1901~1948年)にちなんでこの名がつけられました。
見て頂ければお分かりのように杉博士にはこの石を世に広める暇が
なかったわけなのです。弟子が師の無念を晴らした形になりますな(⌒∇⌒)ノ
この石は「ケイ酸塩鉱物」です。
(つまり水晶と同じようにSiとOが含まれているわけです)
「大隅石」という石の仲間ですな。
前サイトでもよく言ってきたことですが、
「○○の石は○○座の守り神なのよー♪」とか
「△△って石は癒しにいいのよー♪」みたいなことばかり
ぺちゃくちゃ言ってる暇があったらこういう基礎知識も覚えましょう。
何故ならそういう軽薄な知識はあなた達が語らずとも、
世のミーハー共がいくらでも語ってくれるからです。
例に水晶をとるならば、水晶に癒されてる暇があったら
あれは石英質の石で硬度7前後、化学組成SiO2であるくらいのことは
言えるようになっておきましょう(⌒∇⌒)ノ
ま、水晶は今回おいといて。話をスギライトに戻しますよ♪
皆さんはスギライトといえば紫やろー♪と思っていらっしゃるでしょうが、
それは大きな間違いです。
愛媛県岩城島の純粋なスギライトは黄緑色です。
つまり元々のスギライトは汚い黄色じみた緑色の石だったんですよ。
決して美しい石ではありませんでした。ですので人気なんか
出るわけなかったんですよ。
しかしその後、南アフリカのケープ・プロビンスにあるベッセルト鉱山の、
地表から約1,000m.の深さにあるペグマタイト鉱脈からこの石が産出されるように
なりました。この鉱脈産のものは少量のマンガンを含んでおり、
その関係で紫色や赤紫色のあの美しい色合いを持ったスギライトが
発掘されるようになったのです。
当時はそれより以前にタジキスタンで発見されたソグディアナイトと同種であると
誤認され、ドイツでそう発表されました。ところが暫くしてこの石は以前に
日本原産の杉石と命名されたものと同種だということがわかり、
アメリカで正式にスギライトであることが発表されたのです。
これがソグディアナイトです。これじゃ間違うって!
スギライトは結構大きな塊で採れますし特に稀産な鉱物ということではありませんが、
紫色の薄いものや黒っぽくて明るさの無いものが多く、カットして宝石にできるものと
なると、それほど多くは採れません。
上質なスギライトは若干透明感の有る非常に鮮やかで美しい紫色をしており、
他の石には無い独特の魅力を持った宝石です。
あの色合いからラピスに似た石なのではないかと思われたこともありました。
だって鉱夫達はそんな専門知識を持っていませんからね。
ラピスだったら高く売れるんじゃあとその石を組織検査したところ、
スギライトの変種であるということが判明したのです。
ですので皆さんがスギライトだと思っているものは、本来のスギライトから見れば
「変種」なわけです。
しかしその美しい色合いのため、たちまち元祖スギライトを駆逐してしまいました。
緑色をしたアクアマリンが今はもうないのと同じ理由です。前回ご説明した通り、
アクアマリンとは本来緑色がかった青ですが、青い色のほうが高く売れるというので
熱処理によって青いアクアマリンを作り出した奴のせいで、
今はもうアクアマリンといえばあの水色が一般的になってしまいました。
スギライトに関しては熱処理のせいではありません。
人間の手によって加工されているわけではありません。
あくまでも微量のマンガンが含まれているせいです。
ですのであたしは紫色のスギライトを“OK”とみなしております( ̄▽ ̄)b
スギライトは実に色々な色がある石です。
だって本来は緑がかった黄褐色なわけです。
それに含まれるマンガンの量によって色合いが変わってゆきます。
ですのでうす紫色のスギライトを見て「なんじゃこりゃ」と思わないようにしましょう。
間違っても石屋さんで「スギライトって紫なもんじゃーん」などと吹聴しないように
しましょう。それこそあなたの知識の無さをひけらかしていることになりますのでね。
ただし!スギライト=濃い紫と思われていることは確かです。
しかも紫色が濃いほうが効果が強いと、ヒーリングに興味のある方達は
口をそろえておっしゃいます。この点から薄い色のスギライトを販売することは
どうかと思います。(ま、別にかまわんけどね)
あたしがスギライトとして認定しているのはあの本来の緑がかった黄褐色の石か、
濃い紫のどちらかです。ま、アクセサリーとして身につけられるのならば
紫色のほうをお薦めします。なんといっても美しいのでね!(⌒∇⌒)ノ
スギライトは硬度5.5から6.5。化学組成(K,Na)(Na,Fe)2(Li2Fe)Si12O3。
六方晶系の仲間です。水晶よりやや柔らかい程度の石ですな。
ぶつけたりしないようにしましょうね(・_・)b
ま、あたしが持ってて壊れないのですからそうそう神経質になることもありますまい!
なんといっても幼くして母親に「この子はダイヤ以外持たせられない!
何もかも壊してしまう!」と嘆かれた経験を持つ紫乃女が持ってても大丈夫
なんですからねぇ(⌒∇⌒)ノ
うっかり喫茶店の床に転がしたスギライトも割れませんでしたしね!
・・・だからといって無闇に転がすのはおやめください(-“-)
さぁて(^。^)y-。oOそろそろ退屈な基礎知識編はおしまいにしましょうか。
んじゃ今度は効用解説に入りますよーー♪
まずこの石はチャクラで言うと、額の真ん中に属するといわれております。
俗に言う「第3の目」、あのインドのシバ神が額のど真ん中に
かっと開いた目をお持ちですな?
あれとおんなじです。気の回しで縦回しをする場合はこの石を持って
額のど真ん中に意識を集中させるものいいでしょう。
あそこのチャクラが開けばある意味怖いものなしとも言われるほど
重要なチャクラの箇所なのでね。
(紫乃女注:だからって開けっ放しはいけません。
修練を積んでいればともかく、そうでない場合は命取りです)
つまりはこのことから「霊能力をUPさせる」とか「潜在能力を開花させる」石だと
言われているわけですよ♪
まぁ第3の目を開かせる石なのだと思えばうなずける話ですな!
んじゃどの石と相性がいいのか?実はこれについてはあまり誰も触れません。
何故なら1970年代になって初めて世に広まった石なので
昔からの「参考資料」というものがないからです。
ですので、皆さん自分の考えに基づくことを好き勝手におっしゃっているか、
当たり障りのないことをほそぼそとおっしゃっているかのどちらかでしょう。
あたしは当たり障りのないことを無難にこなすのは大嫌いなので、
前者の道を歩ませて頂きましょう(⌒∇⌒)ノ
まず、第3のチャクラを開花させる石という点では大多数の人が合意しております。
それに基づいて考えるならば、相性がいいのは黒い色の石です。
何故なら黒い石には己を高める効果のあるものが多いからです。
例をとるなら「オニキス」「ブラックトルマリン」。
オニキスは気持ちが高揚しすぎるのを抑え、集中力を高めます。
自分の中のエネルギーを外に漏らすことなく「充電」してゆくわけですよ。
んでブラックトルマリンは確かに賭け事にも効果がありますが、
それ以外にも理解力や集中力を高め、「転ばぬ先の杖」になってくれるという
効果もあります。
「押して駄目なら引いてみな」ってことを教えてくれる石なわけですよ。
行動において失敗する回数が減りますな!(⌒∇⌒)ノ
また、同じ紫色の石として、アメジストと相性がよいとも言われております。
何故ならアメジストはそもそも「己の内なる狂気を押さえ、
正確な判断力を養う」石なわけです。
結果的に直感・霊感・洞察力を高めてくれますので、
占い師にはいい石だと言われてきました。
スギライトがアメジストと相性がいいのは理解できる話です。
というわけでスギライトは自分のチャクラを開かせ、自らの能力を外に漏らさぬ状態で
極限まで静かに高めたい人向きです。んが、チャクラを開いてしまいますので
どうしても他からの影響は受けやすくなってしまいます。感応力がUPしてしまうのでね。
つまり言い換えるならば目に見えないものに敏感になってしまう・・・ということです。
そのため元々他のものから影響を受けやすい人にはあまりお薦めではありません。
じゃあどうしましょう(・_・)bスギライト単体で持たなきゃいいわけです。
自己の内なるものを強化し、あなたの「盾」の役割をしてくれるオニキスや、
外からの邪なる影響を綺麗にお掃除してくれる水晶や、自分の内なる狂気を
正常に戻してくれる精神のサーモスタット、アメジストと一緒に持てばいいわけですよ!
おお、もちろん、
「ふふ。他の奴の影響なんか知ったことか!あたしはあたしの道を行くぜ!( ̄▽ ̄)b」
という強気なゴーインニ・マイウェイな人は気にしなくてかまいません。
どうぞ単体でお持ち下さい。ちなみに某呪術師は単体で持っています。
他からの影響を受けやすくなるというデメリットなぞ、自己開花のメリットで
おつりがくるわい!という考え方です。要するにとっとと自己を強化してしまえば、
他からの影響なぞ飲み込んでしまえますからねぇ。
ネズミが猫に噛まれれば致命傷かもしれませんが、
ライオンは猫に噛まれても気にもしないでしょう?
自分の器を大きくすることを優先している・・・というわけです。
そうはいかない一般ピープルさまはオニキス、ブラックトルマリン、アメジスト、
フローライトのパープル、フローライトのクリア、トルマリンのパープル、水晶などと
組み合わせれば無敵です。ちいっとばかし攻撃力もUPしたいなってお思いの方は
そこにトルマレイテッド・クォーツなんか入れたりなんかして(⌒∇⌒)ノ
トルマレイテッド・クォーツとは、ルチルクォーツの黒針のことです。
あれはあなたに対する妨害や障害を撥ね退け一矢報いる作用がございます。
つまり盾にとげとげがついたような状態だと思ってもらえればいいでしょう。
あなたに攻撃するやつを他の石で防ぎ、ついでにトルマレイテッド・クォーツで
一発殴らせてもらう・・・とまぁそんな感じです。
じゃあ反対に何と組み合わせないほうがいいのか(・_・)b
これは言わずとしれたカーネリアン!赤めのうですな。
こいつは自分の中のエネルギーをどんどん外へ発散させて
心身ともに高揚した状態を作り出します。
宇宙戦艦ヤマトの例で申し訳ないのですが、
あの船は必殺技の波動砲を撃つ前は、全エネルギーを波動エンジンに
集中させます(“さらば宇宙戦艦ヤマト”まではね)。
古いバージョンでは船の電気も消えてしまうくらいでした。
エネルギー充填120%にならないと撃てないのでねぇ。
スギライトやオニキスなどはその「エネルギーを充填させてる」状態を
作り出す石です。
そんな石をカーネリアンのように外へばしばしエネルギーを放出する石と
組み合わせてどうしますか!せっかく高まったあなたの内なるエネルギーも
外へだだ漏れになってしまいます。何もいいことはありません。
組み合わせるのはやめましょう(・_・)b
他にやめたほうがいい組み合わせとしてはマラカイト。
孔雀石と呼ばれているやつですな。あの緑の縞々石さんです。
←これね。
この石はあなたをやわらげ、緊張をほぐし、優しい気持ちにしてくれます。
決して悪いわけではありませんが、今エネルギーを限界一杯まで高めるぜ!
ってな時に、それを和らげほぐされてはたまりません!
水晶のようにあなたの中の不純物を浄化してくれるだけならまだしも、
あなたを「やわらげ」られては元も子もないのです。
ですので同じ理由からムーンストーン、ローズクォーツ、
ロードクロサイト(インカローズ)、ロードナイトなどの組み合わせは感心しません。
まだムーンストーンなら予知能力UPの効果を見込んで
なんとか許したいとこですが、他は問題外です。やめましょう。
スギライトは「鎧」や「盾」になりうる石。諸刃の剣にもなりますがね。
恋愛系のほんわかした石をんなもんと組み合わせて効果を望むのは、
恋愛系最大最高といわれるローズクォーツに「宝くじをあててくれ」と
頼んでいるようなもんです。
そういうことはヒスイかブラックトルマリンに頼まないとね!
皆それぞれ自分の専門というのがあるのでねぇ(⌒∇⌒)ノ
・・おっと∑( ̄□ ̄) スギライトだけでずいぶん話し込んでしまいましたな!
次回は、「持ってると幸運になれる石」をご紹介しますかね。
ただし条件は厳しいですぜ、ふふふ・・・。
2005/06/07