番外編: 召喚時の諸注意その2



んではいよいよ召喚に際しての諸注意に本腰を入れて入りましょう。

あなたのお持ちの召喚用の本がどんなものかは存じませんが、
72体いる魔物の中で、他の魔物とは違う記され方をしているものが
何体かございます。

その例を挙げましょう。
「捧げ物をしないと命令に従わない(または現れない、または本当の答えを述べない)」
「よい使い魔にはなるが盗みがうまい」
「召喚時は怒り狂っていて、なだめるには○○をしなければならない」
「非常な嘘つきであり、信用がおけない」
「○○をしないかぎり現れない(または従わない、または魔術師に害を成す)」
「捧げ物をすれば喜んで受け取るが、それをした魔術師を騙す」
「召喚するのに時間がかかる。または呼び出していられる時間が短い」

こういう風な注釈がついている魔物にはご用心。
こいつらを扱うには骨が折れるでしょう。

反対にこういう魔物もいるはずです。
「魔術師に従順である」
「魔術師の望みにはなんでも喜んで答える」
「善の性質を持っている」
「魔術師の問いには偽りなき答えを述べる」
「良い使い魔をもたらす」

こういう風な魔物は扱いやすいでしょう。初心者向きといえますね!

なぜこんな風な注釈の区別があるのでしょう?
はっきりした理由はあたしにも分かりません。
(わかんないよ、そりゃ。だってあたしは何百年も生きてるわけじゃなし、
貴重な文献はどこかの一大宗教さんが弾圧して燃やしちゃってるんだしね!)

でもこんな風に想像することは出来ますよ。ちょっとあたしの想像を聞いて下さい(^^)

1000人魔術師がいたとしましょう。
皆で72体の魔物を呼び出しました。
召喚成功及び目的達成率が高い魔物は「喜んで命令に従う魔物」。
反対に成功した者が少なかった魔物は「命令に従いにくい嘘つきな魔物」。
長い年月の間にそんな注釈が付け加えられていったのではないですかね?
つまりは今までの召喚師の感想文が付け加えられているというわけですよ!

魔物が地獄からやってくると信じている人は置いといて(悪いことじゃないですよ♪)、
魔物や神は自分の潜在意識であると認識している人は
こんな風に考えてみてはいかがですか?

デンジャラス・ツアー18話にも書いてますが、
人間は自分の脳の3割程度しか普段使っていないそうです。
残りの7割は眠ったまま。(北斗の拳でもそういう解説あったでしょ?)
あたし達はこの3割で日常を過しています。残りの7割は未知の領域なわけですね。
召喚魔術とはこの7割の部分に働きかけるものなのです。

術を行う際、普通は祭壇を構え、様々な呪物を準備します。
まず御香。魔法円。魔物を呼び出す三角形の図形。蝋燭などの照明。
魔物を呼び出す祈祷文(呪文ですね)、
それから呼び出す魔物の紋章を記した羊皮紙など。

香やオイルは嗅覚に、魔法円や三角形、照明や魔物の紋章などは視覚に。
祈祷文は聴覚にそれぞれ作用します。

非日常的な祭壇の中で、非日常的な臭いをかぎ、
普段目にしないような紋章を見つめ、
聞いたことも無い呪文を唱える・・・
この作業こそが、あなたの眠っている潜在能力を
召喚するものに他ならないのです。

非日常な状態におかれたあなたの脳は、普段使っている領域だけでは
現状を把握しかねて、残りの7割へのアクセスを開始します。
あなたが顕在意識から逃れ潜在意識の領域へ自分の願いを
伝えてゆく瞬間です。

そしてこの時、選んだ魔物の紋章が脳のどの部位へ
アクセスするかの道しるべになります。
紋章によって活性化された脳の特定の部位は、主の望みを叶えるために
働き出すことになります。

しかし普段使ってない7割なわけですから、活性化させるのも大変です。
すんなり活性化させやすい部分担当の魔物さんは「従順な魔物」、
反対になかなか活性化させにくい部分担当の魔物さんは「嘘つきな魔物」。
昔の人はそんな言葉で難易度を残してくれたんじゃないですかね♪
あたしはそう思っているんですよ(^^)

もちろん、これには個人差があります。
あたしにはにっちもさっちもいかない魔物をあっさり弟子は召喚します。
あたしには活性化させにくい脳の部位が弟子にとっては
活性化させやすい部位なのでしょう。
人によって脳の構造だって違うでしょうからね!

だから「嘘つきな魔物」を召喚することにチャレンジするなと言ってるわけでは
決してないのですよ!そこはお間違えなく!
でも、一般的に活性化させにくい魔物であることには違いないので
そいつを召喚する際には、気合入れて腹をくくってやって下さい。
意外にビギナーズラックってのも関係するんですよね。
生まれて初めての召喚に、こういう難易度の高いとされる魔物を選んだ人は
うまくいきやすいです。だって最初だから緊張もしているし必死でしょ?
でも一度別の魔物でうまくいっちゃって、二度目三度目の召喚で
こういう魔物を選んだ人は失敗しやすいです。
一度うまくいったという自信は大事なことなのですが、同時にどこかに油断も
生まれていることが多いのでねぇ(^^;)
何事も初心忘れるべからず!ということですな(⌒∇⌒)ノ

・・・んで最後に。
こういう注釈を書いていない召喚用の本はどうかと思います。
恐れを与えないという意味ではいいでしょうが(そして成功すればいいでしょうが)、
失敗した場合、その本を読んだ子はどんな気持ちになるでしょうかね?
「才能ないんだ(ノ_・。)」なんてことになりかねませんよ?
そんなことないですよ!それは扱いにくい魔物だったのかもしれませんよ!
他の魔物で試してごらんなさい!うまくいくかもしれませんよ!
そういうフォローを書いてやらない本てのはどんなもんでしょ?
多いに疑問に思うんですがねぇ(-.-)y-.。o○

どう思われます?

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