No.37: 誕生石のお話:アクアマリン
えーーーー(-“-)
3月の誕生石で、アクアマリンをすっ飛ばしたところ、
「あんで飛ばすんだコノヤロウ!(ノ*`´)ノ⌒┻━┻」という
抗議メールが殺到しております。
(『無病息災祈願ブレス』のとこでちょこっと書いたからもうええやんか!)
「ブラッドストーンなんて地味じゃないか!」とか
「アクアマリンのほうが美しい!そっちの話をしろ!」 という抗議内容が大半です(-“-)
こりゃー!見た目に惑わされてはいかーん!(ノ*`´)ノ⌒┻━┻
石も人間も見た目よりもその中身が大事なんだぞ!
ちょっとハンサムで口がうまいからって、そういうのにホイホイ騙されて
後で泣きを見る女性のいかに多いことか!
石も男も(女もだな)LooksよりもHearts!
まだまだ青いのう。修行が足りませぬぞ、お嬢ちゃん方( ̄▽ ̄)b
え?あたしはどうなんだって?(・_・)
そんなん見た目重視に決まっているじゃないですか。
あたしゃ天下御免の面食いですぜ、Baby≧▽≦b
少々中身がボロかったって、そうゆうのはオブシディアンでちょいちょいと操ってだな、
自分好みにしちまえば・・・っと、げふんげふん(>。<)
いかん、このままでは物騒な話になりそうなので、
急いでアクアマリンのお話をすることにいたしましょう!。。゛(/><)/
アクアマリンとは、ラテン語で「海の水」という名前の石です。
化学組成:Be3Al2(SiO3)6
モース硬度:7.5~8。硬い!(⌒∇⌒)ノ
こいつはベリル(和名:緑柱石)と呼ばれる鉱物の一種です。
ベリルにFe(鉄)の元素が混入し、淡青緑っぽくなったものをアクアマリンと呼び、
ベリルにCr(クロム)の元素が混入し、緑色が強くなったものをエメラルドと呼びます。
つまりアクアマリンとエメラルドは親戚関係のようなものですな!
エメラルドはインクルージョン(内包物、つまり混入物とか傷のこと)の少ない結晶は
なかなか見つけることが出来ません。
「傷のないエメラルドを見つけることは、欠点の無い人を見つけることよりも難しい」と
昔の人は嘆いたほどですよ。
しかし、アクアマリンは産出される結晶がエメラルドのものよりも大きいことが多く、
インクルージョンもエメラルドほどは含まれていないケースが多いのです。
なのでエメラルドよりはお安く手に入るというわけです。
なんたって1910年には約110kgもあるアクアマリンの結晶が
売りに出されたこともあるほどです。エメラルドでは考えられません!
ま、安く手に入ることに異存はないので、この話は置いておきましょう(⌒∇⌒)ノ
有名産地国はブラジルやモザンピーク共和国、パキスタンなどですね。
モザンピーク共和国がやや耳慣れない国名ですね、地図を載せておきましょう(・_・)/
ご近所のザンビアではエメラルドも採れますよ!(⌒∇⌒)ノ
暇な人、ちょっと掘ってきて下さいませんか?
で、なんで3月誕生石としてアクアマリンをすっ飛ばしたかというと・・・
この石は熱処理を加えられている場合がほとんどなんですよ。
まぁ熱処理を敵視する気はございません。そのほうが綺麗だしね。
でも海の水ってのはあんな澄み切った水色じゃないと思うんだよなぁ。
昔の人が名づけたあの色は、緑がかった青い淡い色合いだったと思うんだよなぁ。
今のアクアマリンじゃ学校のプールの水の色ですよ(-“-)
まぁ文句言っててもしょうがないので、 その処理の話を少ししておきましょうかね。
アクアマリンの原石は、少し黄味がかった色なんですが、
その黄色を熱処理によって無くして、綺麗な青い色に仕上げています。
←これが原石です。黄色っぽいでしょう?
熱処理だけでなく、染色処理もされている場合があるとか。
染色したい結晶を熱してから、冷たい色水の中へ放り込むと、
急激に冷やされたことにより、結晶に細かなひび割れが発生します。
で、そのひび割れの中は真空なわけですから、あとは毛細管現象によって
勝手に色水が結晶のひび割れの中へ入ってゆきます。
確かに色合いは安定し綺麗な結晶になりますが、硬度自体は下がりますね。
で、一般的にアクアマリンには照射処理は施されていません。
照射処理とはコバルト60とかガンマ線を宝石に照射して
その色合いを変化させる処理の方法のことですが、
アクアマリンではその処理は行われないのが通常です。
トパーズは熱処理された後照射処理されるのが常識ですが。
で。 アクアマリンのあの淡い水色は、熱処理によって作られた色ですが、
素人さんが「もっと濃くしてやれ!」と、アクアマリンを熱するのは感心しません。
最悪の場合、余計に色が薄くなります。
やっぱりこういう処理だって、職人さんが加減を見ながらなさっているものなのです。
餅は餅屋(・_・)b 慣れないことには手を出さないようにしましょうね。
・・・まぁ、あまり熱処理や染色処理などを目の仇にするのは止めましょうか(^_^;)
そんなに珍しい処理でもないですしね。
カーネリアンやオニキスなどの身近な石でも染色処理は行われていますし、
綺麗だなぁと思うものは人の手が加わっていることが多いですしねぇ。
未処理の地味な石のままで、誰からも愛されないよりは
少々処理が施されていても、皆から愛される石のほうが
ずーっといいとは思いますから(⌒∇⌒)
そもそも、アクアマリンは新約聖書に登場したことがあるほど歴史の古い石です。
その名の通り海と関係の深い石で、昔は航海のお守りとして
船乗り達に人気のあった石でもあります。
海の精霊達の宝物が浜辺に打ち上げられてこの石になったとか、
船乗りに恋した人魚の涙がこの石になったとか、
ロマンチックな伝説がてんこもりでもあります。
夢見るオトメにはぴったりの石ですな!(⌒∇⌒)ノ
(モース硬度も7.5~8なので乱暴なオトメにもぴったりです!)
アクアマリンの効用として謳(うた)われているものもロマンチックですよ。
家内安全・恋愛成就・不倫成就または不倫清算・無病息災(ロマンチックか?)
まるで神社のお守り状態ですな!(⌒∇⌒)ノ
で、上記の効用と、この石が「航海のお守り」であったことを考え合わせれば、
この石の効果が理解出来ますよ。
つまり、この石の効果とは「物事を平穏無事な状態にする」ことでは
ないでしょうか(・_・)/
家内安全でなければ家庭がごちゃごちゃするでしょうし、
恋愛がうまくいかなければあなたの心はごちゃごちゃするでしょうし、
不倫が上手にいかなければ両方の家庭がごちゃごちゃするでしょうし、
不倫を清算出来なければ両方の家庭がごちゃごちゃするでしょうし、
病気や怪我は家族とその心をごちゃごちゃにするでしょう。
人生という、「長い航海」を安全に過ごせるよう、
この石は持ち主を見守り危機を排除し、その人生を平穏に保つのではないでしょうか。
目だった恩恵ではなくとも、大きな力。
あなたの人生の「縁の下の力持ち」的存在。
アクアマリンはそんな石だとあたしは思いますね(⌒∇⌒)ノ
さて、次回こそ4月の誕生石の話をいたしましょう(^_^;)
ふーやれやれ。
2005/07/17