No.63: 『ファイアーオパール』
ども(・-・)y-.。o○
さて。順番では『ファイアーオパール』のお話になるとこなんですが、
よく見たらすでに『オパール』の項目あるじゃんねぇ?
なんでさらに細分化したリクエストが来たんだろ?まぁいいんですが。
オパールの化学組成などの基礎知識は
『誕生石のお話:オパール』の項目を ご参照下さい。
てか一応それ一通り目を通してから以下をお読み下さいませ。
じゃないと話通じなくなっちゃうから、いやマジで(・-・)y-.。o○
さて。
最近日本でよく見かける「ファイアーオパール」の一種に、
赤~オレンジ色の一色で構成された「ファイアーオパール」がありますね。
まるで綺麗なガラス玉のような感じです。
あたしゃ本来他のお店屋さんに喧嘩売るのは好きじゃないんですが
(売られた喧嘩は借金してでも買いますが、自分から所構わず売るのは
好きじゃないんで)、厳密に言うのであれば、あれはファイアーオパールでは
ありません。オパールではありますが、ファイアーオパールと呼んでいい
シロモノではありません(・-・)
あれはコモンオパールのちょっと綺麗なやつですな。
理由を説明します(・-・)b
ファイアーオパールの「ファイアー」とは、別に火のような赤い色って意味じゃ
ないんです。 ファイアーとは「炎」。炎がゆらゆらと揺らめくような、
そんな遊色効果(Play of Color)を持っているオパールのことを
ファイアーオパールと呼ぶ。それが元々の定義でした。
たとえそれが真っ赤であろうと、遊色効果がないのであれば、
“ファイアー”オパールと呼んではいけない。
宝飾知識のある者であれば、誰だって知ってる大前提です。
その効果が不十分なオパールはそれが何色であろうとも、
「コモンオパール」でひとくくりされちゃうんですよ。それが決まりです。
しかし80年代にそんな赤いだけのオパールを宝飾用にカットして
「ファイアーオパール」の名称で市場に流した奴がいました。
それは本来のファイアーオパールに比べると非常な安価で、
瞬く間にヨーロッパや日本へと広まったのです。
見た目も綺麗な赤いオパールは、皆に受け入れられ、
まるでそれが本物の「ファイアーオパール」であるかのように
人に知られるようになりました。
違う!
断じて違う!
あれを現地のメキシコ人達はなんて呼んでるか知っているか!?
Vidrio Rojo、つまり「赤いガラス」って呼んでいるんだ!
それを買い付けるバイヤー達だって、
現地では「Red Glass」の名称で買い付けるくせに
自国へ帰れば「Fire Opal」?
冗談は顔だけにしとけよ!
寝言は寝てから言いやがれ!(ノ*`´)ノ⌒┻━┻
はぁはぁ(-“-)
まぁ、「悪貨は良貨を駆逐する」と言いますしね。
「レッドコモンオパールはファイアーオパールを駆逐する」とでも
言っておきましょうか。
で、ここで冒頭の問題が再浮上するわけです。
本物の、プレシャスなファイアーオパールなんてお高いのに、
それの意味をここで話したからってどうなるんだって気もするんですが…
ま、いっか(・・;)
テストしたわけじゃないんで効用なんて大げさなものは
申し訳ありませんが存じません。
ただ、あたしの意見を述べるだけですがね。
あたしはあの石は情熱を表す石だと思いますね。
恋愛運に特に良いとか不倫の味方とか性的魅力のUPだとか
巷ではいろいろ言われておりますが、誠に申し訳ありませんが、
あたしは同意いたしかねます。
(なんでだって?
ファイアーオパールを愛した人を3名ばかり知ってるんですけどね、
全員その“効用”から見事に外れているんですよ。
テスターさん達で試したわけではありません。
あんなお高い石テスターさん達に配れるかってーの!)
ただ、
あたしが知っている数少ない『ファイアーオパールを心から愛した人』に
共通することは、 彼らがみな『誇り高い情熱家』であったことです。
自分に厳しく自分のプライドに妥協せず、 道を究めるために努力する
情熱家であったことですね。
悲観的な状況においても自分を見失うことをせず、 努めて明るく振舞い、
他のみんなの心を明るくするような、そんな人達でしたねぇ。
いつも目標を心に持ってて、でもそれを言いまわったりせず、
不言実行タイプで着実に自分の道を進む人。
そういう人は孤独になりがちなのに(どっかにいい見本がいますよね)、
彼らの周りにはいつも人がいるんですよ。
不平不満を周りに愚痴ってストレス発散しようなんて レベルの低いことは
一切せず、そういう「他人が聞いても面白い気分になれないこと」よりも、
「他人の話を聞いてあげて励ましてあげる」行為を自分の常とするような人達です。
彼らと話すと元気と勇気がもらえるような、
そんな錯覚にさえ陥ったものです(⌒▽⌒)
そんな人達の指で輝くファイアーオパールは、
それはそれは美しかったですよ(⌒▽⌒)ノ
あたしがあの石に関して知っていることは以上です。
さて、じゃあ次回は赤い石繋がりで『ルビー』のお話でもしましょうかね(⌒▽⌒)ノ