No.52: 『サーペンティン』
いやー、寒くなってまいりましたなぁ(・-・)/
寒い季節といえば、やはり「鍋」でしょう。
皆さんは何鍋がお好きですか?
あたしゃメインはなんでもいいんですが、
あのくたくたに焚けた(形容詞おかしいかな?)白菜が好きでしてねぇ!
あと、豆腐。それもスが入りそうなほど焚けたやつ。
その2つがありゃあ、どんな鍋でもたいていおいしく頂けます(⌒∇⌒)ノ
(キムチ鍋はパス。辛いもの苦手なんすよ)
皆さんはご家庭で鍋をなさる時、どんな食材を準備なさいますか?
例えば肉鍋をしようと決めた時、肉はそりゃもちろんですが、
他の食材だって用意しようとなさいますよね?
肉だけじゃあ鍋と呼ぶにはあまりに寂しいからです。そうでしょう?(・-・)b
そりゃ肉はうまい。メインの食材の王道でしょう。
しかしそこへきのこ類を入れれば良い出汁が出ますし、
その出汁を吸った野菜類は、また格別の味わいです。
そして、きのこや野菜類は、メインの肉の味をも引き立て、
鍋全体の風味をさらにおいしいものへと昇華させてくれるでしょう。
恋愛運強化だー!とローズクォーツやロードクロサイトだけのブレスを作ることは
肉だけで鍋をするようなものです(・-・)
そりゃ肉鍋に肉入れなきゃ詐欺ですから、恋愛運強化ブレスで
ローズクォーツなどがメインになるのは頷ける話です。
んでもそこへ、メインの石をパワーアップさせるボツワナアゲートやトルマリン、
恋愛感情をお相手へ届けるのを助けるカーネリアンやシトリン、
お相手がいる場合(そして少なくとも嫌われていない場合)は
そのお相手へ注ぐあなたの愛情を倍増してあなたへ返す役割を担う
ムーンストーンやアベンチュリンなどを付け加えていったほうが
はるかに効果的なブレスが出来上がると思うのですよ。
ガーネットやスモーキークォーツ、アイオライトを加えれば忍耐力&底力UP。
セラフィナイトを加えれば力の伝導の無駄が少なくなり、
モルダヴァイトを入れれば全体出力が大きくなります。
このように、石にはいろいろな役割があるのですから、 これひとつ!と決め付けずに、
どうすればそのメインの石がもっと力を出せるのか、
どのように組み合わせれば全体としてあなたの望む方向へ力を出せるのかを
考えてみましょう。
おいしい鍋を作る時のように、メインを引き立てる様々な食材を
あなたの好みに合わせて付け加えてゆく・・・
これもまた石の醍醐味ではありませんかな!(⌒∇⌒)ノ
局長:「んで仕上げにあんたのオイル使って鍋の底が割れました・・なぁんちゃって♪」
あたし:「∑( ̄▽ ̄;)」
いかんいかん。
最近どうもブが悪い紫乃女です。
局長の嫌味は聞こえなかったことにして とっとと石の解説に入りましょう。。゛(/><)/
今日はどの石にしましょうかねぇ・・・ってあんですか局長。
局長:「ハンジャル嬢からサーペンティンの解説書いてくれって依頼来てるよ」
あたし:「やですよぉ(-“-)」
局長:「なんでよ」
あたし:「あの石の解説、ロマンチックになっちゃいそうなんですもん。
似合わんしょ?」
局長:「じゃあロマンチックにならないように書いたらいいじゃん」
あたし:「うーむ・・・(-“-)」
では、極力ロマンチック路線に走らないよう注意しながら、
サーペンティンの解説をすることにいたしましょう(・-・)/
サーペンティン(serpentine)、和名:蛇紋石。主要産出国:韓国。
「蛇(serpent)のような」という名前の石です。
サーペンティンの中には、白っぽい斑点や、黒っぽい斑点、白い筋状の
インクルージョン(内包物)が含まれているものがあり、
それが蛇の鱗(うろこ)の ように見えたので、こんな名前がつきました。
化学組成:(Mg,Fe,Ni)3Si2O5(OH)4
モース硬度は大体2.5から4程度です。結構ヤワイ石なので注意して下さい。
ま、サーペンティンの種類によっては、硬度が6程度のものもありますよ。
サーペンティンの中でも半透明のもので、淡いグリーン~淡いイエローグリーンの
色合いを持つものを、ボーウェナイト(bowenite)と呼びます。
また、半透明のサーペンティンで、イエローグリーン~(ブルー)グリーンの
色合いを持つものを、ウィリアムサイト(williamsite)と呼びます。
この2つの種類には硬度6弱程度のものもありますので(大体は4前後だが)、
こういう石なら取り扱いにはそんなに神経質にならなくてもいいかもですね(・-・)b
さて。
サーペンティンはよく「ニュージェイド」と称されることがある石です。
てか、そう表記している店及びサイトのほうが多いんじゃないでしょうか?
ヒスイと混同されることである意味“有名な石”ですね(^_^;)
ヒスイの化学組成はNaAlSi2O6
サーペンティンの化学組成は(Mg,Fe,Ni)3Si2O5(OH)4
ぜぇんぜぇん違うでしょうが(・-・) すでに式の長さまで違う!(爆)
だからこれら2つは全く違う鉱物なのです。 間違えないようにしましょうね。
お気の毒なことに、 懇意にして下さっている、とあるパワーストーン屋さんの店長に、
「サーペンティンはニュージェイドなんだからヒスイでしょ!」と 噛み付きまくった
お客さんがいるそうです。
鉱物図鑑を片手に必死に説明を試みる店長を怒鳴り倒してお帰りになったそうな。
良い子の皆さん、皆さんはそのような真似はしてはなりませんぞ!(・-・)/
(K店長。元気を出して下さい。あなたが正しい。
今度その客がやってきたら、迷わずあたしをお呼び下さい。
代わりに怒鳴って差し上げますから。
「インカの薔薇」がかすむほど美しいあなたを怒鳴るとは
なんて無礼な客だろう!(ノ*`´)ノ⌒┻━┻)
では、あたしを気軽に呼べない方々のために、
面白いお話を披露いたしましょう(⌒∇⌒)ノ
サーペンティンの変種のひとつにボーウェナイトがあるとご説明しましたが、
その名はどうしてついたかご存知ですか?
それはね。 緑色の濃かったサーペンティンを
ネフライト(ヒスイの一種。軟玉)と間違えた Bowe博士の名前から
由来しているんですよ。
Bowe博士が間違えた鉱物だからBowenite。
一時の間違いが一生の恥になるような、良い見本です(・-・)
なので、 「サーペンティンはニュージェイドでヒスイだ!」と
わけのわからんことを口走る奴に出会ったら、
そいつの名前の一部を取ってあだ名にしてからかってしまいましょう。
田中さんが来たらTanakanite。 佐藤さんが来たらSatohnite。
実に嫌なあだ名ではありませんか!(⌒∇⌒)ノ
さて。 嫌がらせの話はこれくらいにして。
そろそろサーペンティンの効用の話に移りましょう。
あーーーー。 ロマンチックにならんように注意せねば・・・(-“-)
えーとですね。
サーペンティンは古代ローマ時代より「旅人の石」としてお守りに使われてきました。
長旅をする船乗りさんたちが愛用していたこともあるんですよ。
また、「見えざる者の魔の手から守る」とも言われ、
昔の遺跡から死者と共にこの石のお守りが発掘されることもあります。
つまり、「冥府へ赴く死者を無事に冥府へ辿りつかせる為の」お守り
・・・というわけですな(・-・)b
昔の死者さんたちは、死んでも平穏ではありませんでした。
死んで、冥府(あの世・・・まぁいうなれば天国?)へ向かう途中で
悪い魔物が魂を誘拐しにきたり、甘い言葉で誘い、
魂を地獄へ連れていったりしちゃうと考えられていたわけです。
死んだって危険が一杯なわけですよ!
なので、ちゃんと神様の国へ無事に辿り着けるように、
この石をお守りとして 死者と共に埋葬したりしていたんですよ(⌒∇⌒)ノ
そんなことから、この石は、「旅のお守り」という意味合いが強いです。
同時に、「見えざる者からあなたを守る」石でもあります。
昔はさぁ、今と違って街灯とかないもんだから、夜になったら道は
まっくらけっけなわけですよ。そんな暗闇の中でも持ち主をちゃんと目的地へ
辿り着かせる、「闇夜のお守り」としても有名な石でした。
なにか大きな目標がある。
しかしそれに至る道は果てしなく長く険しい。
あたりは闇夜で一寸先も見えない。
そして周りには誘惑者(物)が溢れている。
皆あなたを甘い言葉で崖に誘い
足を踏み外させてまっさかさまに落としてやろうとたくらんでいる。
あなたは一人ぼっちだ。
心細い。くじけそうだ。
自分には辿り着くことなんか無理なんじゃないだろうか。
ここで諦めてしまったほうが、いっそ崖から落ちてしまったほうが
自分は楽になれるのではないだろうか。
そんな時にはサーペンティンを持ちましょう。
蛇の道は「蛇」なんだ。 あなたには見えぬ「魔物」をこの蛇は見据え、
あなたを安全な道へと導くでしょう。
そして誘惑者(物)の甘い言葉にあなたが惑わされぬよう、
あなたを叱咤するでしょう。 また、道の険しさにあなたが膝をつきそうになった時、
ぽっと一寸先の明るさをもたらし、あなたをもう一度立ち上がらせようと励ますでしょう。
だからこそ、 一歩を踏み出す勇気も根性もない奴が、
この石を持ったって無意味です。
道の険しさに恐れおののき、スタート地点でうずくまってるような臆病者は
とっとと家に逃げ帰っておかあちゃんのおっぱいでもしゃぶってろってことですな♪
あんたにゃサーペンティンはもったいないよ!≧▽≦b
やる気はある。でも辿り着けるか不安なの・・・という、
戦士の卵さん達はうぇるかむ!(⌒∇⌒)ノ
サーペンティンはあなたのその勇気に敬意を表し、
あなたの盾となり剣となってあなたを導くでしょう。
その硬度にも関わらず、紫乃女が愛する「蛇の石」。
あなたが無事に「目的地」へ辿り着けるよう、
あたしも蛇と共に祈っておりますよ(⌒∇⌒)
さて。 これでサーペンティンの解説はオシマイです。
どうだい、ロマンチックじゃなかっただろう!あたしだってやれば出来るんだ( ̄▽ ̄)b
どうしてもロマンチックバージョンが読んでみたいという酔狂な方は
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(ただし、別窓で表示される内容は、あくまでも「外伝」であって
本来の伝承とは違います。そこんとこ世露死苦ぅ( ̄▽ ̄)b)
それでは(^^)/ジャネ
2005/12/15