No.11: 『動機』

やぁ皆さん(⌒∇⌒)ノ
もうすっかり周知の事実となったと思うのですがっ、あたしは石屋さんではなく
占い師であり呪術師です。←(念を押している)

メールをくれたMihoちゃーん(⌒∇⌒)
おぼえてねー、おねーさん(?)は、じゅじゅつし なんですよーー
じゅじゅつしがなにかというのは、Mihoちゃんにはまだちょっとむずかしいとおもうので
おとうさんかおかあさんにきいてみようねー。
でもね、そんなホームページみちゃいけませんっておかあさんにおこられちゃうかも
しれないから、もうちょっとMihoちゃんがおおきくなるまで、おねーさんのホームページのことは
わすれようねー。
おねーさん、Mihoちゃんがおおきくなるまでまってるからねー。
じゃあげんきでねー(⌒∇⌒)ノ

よぉし、良い子の皆さんにはネンネして頂いて、あたし達はオトナな会話を楽しもうでは
ありませんかっ!≧▽≦b

最近パワーストーンコラムの関係で、よく質問メールを頂きます。
石に関する質問が大部分っちゃー大部分なんですが、時々変わったご質問もあるわけです。
その代表例が、

質問:「紫乃女さんはどうして呪術師になったんですか」←Dangerous Tour読め!
質問:「紫乃女さんはどうして魔術師じゃないんですか」←Dangerous Tour読め!
質問:「紫乃女さんはどうしてこういう世界を学ぼうと思ったんですか」
質問:「紫乃女さんは変わった方なので、やっぱりお仕事も変わっているのですか」

おい!最後の質問のヤツ、どういう意味だ!o(><;)(;><)o

過去ログ(バックナンバー)読めば大体のこたぁ書いてあるだろうが!
んっとにみんな手間省きたがるんだから!←人のこたぁ言えねぇ

ええいめんどくせぇ、こうなったら全部まとめて答えてやるぜ!(ノ*`´)ノ⌒┻━┻

確かに「占い師兼呪術師」という仕事は変わっています。それは認めましょう。
おかげさんで舞い込む仕事も一風変わったものが多いですよ。
こないだのなんか、もう大笑い!(⌒∇⌒)ノどんなのかって言うとね・・・

東京・赤坂にある、とあるビルの6Fに幽霊さんが集団でお住まいになられているそうです。
おかげさんで5F・6Fは空き部屋のままです。まぁそりゃそうでしょうな。
で、ある方がそこのビルの4Fにお店を開いたのですが、今度はそのお店にまで降りてきて
悪さをするとかしないとか。だから祓ってくれと(・_・)

どう考えても占い師に頼む内容ではないと思うんですけどね!(ノ*`´)ノ⌒┻━┻

まぁあたしは呪術師もやってるし。どっちかってーと呪術メインで、
占いは呪術するのに占い出来ないと困るので覚えたようなものなので
構わないっちゃー構わないんですが(・_・)

この話を持ってきたのは、あたしに弟子入りを希望した奇特なイザちゃんです。
しかしあたしはとっても面倒くさがり屋です。
もう日本が誇る面倒くさがり屋と言っても過言ではないほどです!( ̄▽ ̄)b
面倒なのでイザちゃんオンリーで行けと答えました。しかしながら・・・

イザちゃん:「師匠、私一人では5Fの非常階段より上に上がれません」

あたし:「6Fが元凶なんだろ?6Fに上がらんことには話にならんじゃないか」

イザちゃん:「でも上がれないんですってば!」

あたし:「・・・・物理的に?」

イザちゃん:「いえ、階段もエレベーターもあります。でもおぞましくて上がれません」

あたし:「・・・・(-“-)」

まぁ興味もあったのでどれどれ・・・とその幽霊ビルへ出かけました。
イザちゃんもお守りの類をしっかりと握ってついてきます。
問題の部屋へ入ったところ・・・、確かにイザちゃんが嫌がるだけのことはあるなと
あたしも思いました。

実はあたしは視覚化が苦手です。これは3番目の師匠にも指摘されていたことです。
幼い頃、利き目にダメージを受けた経験があり、その後しばらく非常に不便な日々を
過ごしました。いまだに利き目のはずのあたしの右目はあまり役に立ちません。
カメラのファインダーも左目で覗きます。右利きなのにねぇ^^;

確かに魔術で使う「目」は、今あたし達が日常で使う「目」とは多少異なります。
最終的に魔術用の「目」は「目そのもの」ではなく、脳の中に「目」として
作るものなのですが(すげぇ表現だ)、幼い頃より「目」に頼らない生き方をしてきた
あたしにとって、それは容易なことではありませんでした。

視覚化が出来ないようじゃあ召喚魔術師としては致命的です。
それどころか魔術の基礎訓練にも差し支えます。
師匠はなんとかあたしの「目」を創ろうと努力され・・・そしてあきらめました。
そして本来ならば視覚化の訓練に費やすはずの時間を、
実のその予定時間の倍以上を、あたしは「触覚」を伸ばすことに費やしました。

「見えない目はもうどうしようもない。そんな目で訓練したって効果はない。
じゃあ目の代わりを作れ。それを自在に操れるように努力せよ。」

その甲斐あって、あたしは「目」はないものの「触手」はわずかながら持っております。
ですので、そのビルの6Fへ乗り込んだ時、何も見えないものの
「確かになんかいるな」という感覚は感じました。
気の毒なのはイザちゃんです。

イザちゃんはあたしと正反対に視覚の能力を極限まで引き上げている人です。
これは決して大げさな表現ではありません。
およそ彼女の「目」に「見えない」ものなどないでしょう。
その点に置いては、少なくとも現時点であたしの知る限りNo.1の実力者です。

そんなイザちゃんの目にはさまざまなエタイの知れないモノが映っていたそうです。
彼女は顔をしかめると、左腕に巻きつけていたアメジストとガーネットの数珠を
握りなおしました。

(アメジストは分かるが、なんで今そこでガーネットなんだよ)と
心の中で突っ込みを入れながら、あたしは自分の「武器」でもあり「貯蔵庫」でもある
ブツをかばんの中から取り出し、左手の上にセットしました。
連中を我が貯蔵庫の糧にしてやろうと思ってね♪

さて、ここでちょっと考えてみて下さい(・_・)b
一般的な、つまり呪術師ではない方々(御祓い専門の方々も含む)ならば、
こういう状況なら迷わず水晶を持ち出すところでしょう。
なんたってあれは浄化にも使える石。穢れ(けがれ)と邪を払い、モノを清める石なんですし。
多量の幽霊ど真ん中状態であれば、水晶を使うのはグッドチョイス!と言えますよね!
(詳しくはパワーストーンコラム「水晶」の項をご参照下さい。)

しかしながら(・_・)
あたしらは「御祓い屋」さんじゃありません。呪術師です。
あたしは御祓い屋さんになったことがないので、あまり彼らのことは存じませんが、
きっと誰に見られても恥ずかしくないほど、清く正しい生活をし、
常に自らを厳しい修行の場に置いて、心身共にケガレ無きよう
鍛えてらっしゃるのでしょう。
神と通じ、己を神の意思の代行者として相応しいと思えるような日々を
過ごしていらっしゃるのでしょう。
そんな彼らに祓われれば、どんな霊だってひとたまりもないでしょうな!(⌒∇⌒)ノ

んでもあたしは違います(・_・)
あたしには幽霊さん達を「祓う」権利がない。
何をもってして、彼らに「出てゆけ」または「消え失せろ」と命じることが出来るでしょう。
その幽霊を人間の幽霊と仮定するならば、あたしと彼らは元々は同じ人間です。
同じ人間同士、どうして彼らに命じる権限があたしにあるでしょう。
あたしは清くもなければケガレていないわけでもなし。
てか呪術師だしね!≧▽≦b もうケガレど真ん中の生き物ですよ!
そんなあたしに「こら出て行けったら」と言われたところで、幽霊さん達は
聞く耳を持たないでしょう。

じゃあどうしましょう(・_・)b
祓えぬあたしらはなんで呼ばれたのか。
それは呪術師が、他の生き物を「喰う」ことが出来るからです。

追い払うことは出来ません。しかし「喰う」ことなら出来る。
およそ魔術師・呪術師で、呼吸法と気の回しをマスターしていない者はいないでしょう。
(もしいたらそいつは魔術師でもなんでもない。タダの人です。)
マスターしていれば「喰うこと」は出来る。喰いたいかそうでないかは別ですがね♪

その生き物の「気」を喰い、消滅させることは出来ます。
(消滅させるのが惜しい、またはその量が多くて処理が追いつかない場合は、
先ほどのように「貯蔵庫」の役割になる“あるモノ”に、その気を蓄えることも出来ます)
健康な人の気を喰らい、その人の気分を悪くさせ、倒れさすくらいならいつでも出来ますよ。
(現在までに被害者多数。いや誠に申し訳ないm(__)m)

この力を利用して、安楽死の依頼が来ることもあります。
人間、動物問わず、助からぬ病に苦しみぬくくらいならば、どうか楽にしてくれと。
医師の診断を親族の方から伺い、「確かにこりゃあかんな」と思った場合は
それが人間であれペットであれ、「喰い殺して」しまうわけです。
人間は現在までに二人。ペットは数多数。犬猫だと1分程度で死んでしまうので
ほっとするような哀しいような、複雑な気分になりますねぇ・・・(T^T) ←愛猫家

・・・いやぁ、人はともかく(ぉぃぉぃ)、犬猫の安楽死依頼が、実は一番辛い仕事ですねぇ。
すぐ済むから簡単なんだけどさ、飼い主さんは自分のペットを「喰い殺された」にも関わらず
「ありがとうございました」と泣きながら頭を下げて下さる。その心中いかばかりか・・・。
この時だけは「なんであたしは呪術師なんだ」とてめぇを呪いたくなるほどですよ。

世の中のお医者さん&獣医さん!安楽死を認めよう!
奇跡はそうそう起こらないから「奇跡」なんですよ!
もう死ぬと分かっているものをどうして無駄にながらえさせるのです!?

あたしの母の時もそうでした。癌を患い4度の再発8回の手術。
取れる臓器は全て取り、足りないものは人工の部品と器具が補い、
胃も腸も動かず、栄養は常に点滴で。点滴が出来る太さの血管は次々とダメになり、
最後はもう注射出来る血管すらろくに見つけられなくなりました。
そうやって12年、ベッドに縛り付けておきながら、最後の最後までお医者さん達は
母を死なせてくれようとはなさらなかった。全身の残った臓器が動かなくなり、
肺に水が溜まり、母がゆっくりとゆっくりと溺れ、もがき苦しんで死んでゆくのを
じっと見ているしかないのだとお医者さん達はあたしに告げたのです。

冗談じゃねぇ。

あたしは母が癌に倒れた時に「魔術師」を志しました。
人が母を癒せぬのならば、何か「人ではない」力を身につければ
もしかしたら母を癒せるのではないかと。

苦しむ母の看病をしながらあたしは必死に修行しました。
もうちょっと待ってねお母さん。きっとあたしが治してあげるから。

あたしは覚えた気の回しを応用して、12年間母に自分の気を与え続けました。
今はこれで辛抱してねお母さん。きっと治してあげるから。もうちょっと頑張ってね。

しかしあたしがしたことは12年もの間、母を苦しめただけでした。
だからもうどうしようもないのだと分かった時、あたしがしたことは
母の気を全て喰らい尽くすことでした。

あたしが最初に「喰い殺した」人間は自分の母親です。

その時からあたしは「呪術師」です。モノを癒せはしませんが殺すことでしたらうぇるかむ!
幽霊だろうがなんだろうが、「仕事」であればなんでも頂きますよ。
喰い殺すのは得意中の得意なのでね!(⌒∇⌒)ノ

・・・あたしは魔術師になりそこなったのです。
あたしには魔術師にふさわしい高潔な魂は育てることが出来ませんでした。
モノの気を喰らい、人の欲を叶え、自分の糧とする。
そういう卑しい生き物に成り下がったのです。
自分の母親を喰うような女が、どうして魔術師になれるだろうか!
どのツラ下げて「魔術師さまでござーい」と言えるだろうか!
あたしはそこまでツラの皮が厚いわけではないんでね(^。^)y-.。o○

でもあたしにもナケナシのプライドはございます。
てめぇの母親を喰い殺したのが初仕事のような呪術師なんですから
中途半端で終わりたくはないんですよ(⌒∇⌒)
後ろ指さされようが、侮蔑の言葉を吐きかけられようが、
決めた道はとことんまで行くつもりです。

マキシマムはミニマムに通じ、トップはボトムに通じるそうな。
ならばあたしはボトム(bottom:底辺、底)を極めましょう。
いつか将来「昔な、日本には紫乃女って名前の、とんでもねぇヤツがいたんだぜ」と
語られるような人生を歩んでみたいと心から願っております(⌒∇⌒)ノ

さぁこれで、こっちの世界に興味を持った理由と、魔術師になれなかった理由と
呪術師に成り下がった訳と、どんな変わった仕事が舞い込むのかという疑問に
全てお答えしたことになりますな!←すげぇやっつけ仕事だ!

ああそうそう。
そういやこないだイザちゃんから連絡があって、
またもや赤坂で幽霊が発生しているそうな。赤坂って場所はそういう土地なんだろうか?
東京生まれじゃないからわかんないや(・_・)

んで、クライアントから正式に依頼があれば、またもや出向くことになりそうなので、
もし「私も一緒に行くぜ!(⌒∇⌒)ノ」てな方がいらっしゃいましたら
どうぞお申し出下さい。てか代わりに行って下さい(-“-)

だってさ、メンドくさいのは嫌いなんだってば!んとにもう!
あんであたしが出向かないといけないのさ!幽霊がこっちに来れば話が早いってーのに!
そう思いませんか?ね、そうですよねぇ?(-“-)

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