No.69: 『ダイオプサイド』
ども(・-・)/
いやぁ暑いですなぁー!
なんなんですかね、この尋常ならざる暑さは。
すでに「夏に喧嘩を売られている」レベルだと思うんですが。
売られた喧嘩は借金してでも買え!てのがうちの家訓ではありますが、
この場合どうやって買ったらいいのか見当もつかないんだよな(´_`;)
そもそも森羅万象相手に喧嘩を売っちゃいかんのだしな、うんうん。
森羅万象といえば、
先日、薔薇のシッポさんの事務所で涼んで…いえいえ、お手伝いをしていた時、
晴れやかな空だってのに、急に雨が降り出してきたことがありましてねぇ。
T嬢:「あれ、晴れてるのに雨降ってる?」
あたし:「…ああ。それは天気雨という現象だ。俗に言う狐の嫁入りさ。」
T嬢:「狐の嫁入り?」
あたし:「そう呼ぶんだよ。めでたい事じゃないか(⌒▽⌒)」
地獄のような暑さの中、一瞬とは言え水の恵みを得て、
機嫌が良くなったあたしは、窓を開け、戯れに空の雨に声を掛けました。
あたし:「おーい、狐のお嬢さん、あんまり泣くと化粧の化けの皮が剥げちまうぞ♪」
その途端、さっきまで晴れやかだった空がにわかに曇り始めました。
T嬢:「し、紫乃女さん!狐のお嫁さん気を悪くしたんじゃ…」
あたし:「む。なんて堪忍袋の緒の短いお嬢さんだ。
そんなことでは長い結婚生活やってはいけんぞ、わはははは(⌒▽⌒)」
その途端、一天俄かにかき曇り、いきなり大粒の雨が降り始めました。
それも豪雨レベルです!
T嬢:「し、紫乃女さん!狐のお嫁さんますます気を悪くしたんじゃ!?」
あたし:「む。こりゃいかん。今日は傘を持っておらんのだ(‥:)
おーい、狐の婿殿なにしちょる!嫁さんを止めんか!
もう尻に敷かれとるのか!?」
その途端、一瞬天が光ったかと思うと、
次の瞬間、鳴り響く轟音!
ピカッ、ゴロゴロゴロゴロ!
T嬢:「うわー、お婿さんも超怒ってるー!∑( ̄▽ ̄;) 」
あたし:「なんて気の短い夫婦なんだ!先が思いやられるわい!∑( ̄▽ ̄;) 」
T嬢:「紫乃女さんが悪いんでしょー! 。。゙(ノ><)ノ」
…そんなこんなで、 森羅万象にちょっかいを出すと、
ヒドイ目に会うという前例がありますので(自業自得とも言う)、
度を過ぎた猛暑にもなかなか文句が言えない紫乃女です(-“-)
皆さんご機嫌いかがですか? ← つまりここまでが挨拶文
さて(・-・)y-.。o○
あまり挨拶ばかりタラタラと述べていても石が飛んでくるばかりですので、
そろそろ本題に入ろうかと思います。
今回のお話はダイオプサイドについてです。
いやー、この石の解説だけはこのサイトではするまいと、
堅く心に決めていたのですが、
某細十氏があの手この手でプレッシャーを掛け続けていらっしゃいますので、
なんかもー逃げ道ねぇし、言い訳面倒だし、
いいやもう、やっちゃおーかなーというわけでして。 いやはや(´_`;)
ただ、前もってお断り申し上げておきますが、
話の内容は普通の石の解説より難解になることウケアイです。
ダイオプサイドは○○にいいんですってよー、まぁステキー(⌒▽⌒)/
…で、終わりにはなりませんので。 そこんとこよろしくお願い申し上げます。
じゃあまぁ、前置きはこの辺にして。
ダイオプサイド(diopside)、よくダイオプサイトと表記されることがありますが、
英語のつづりを見て下さい。トじゃなくてドが正解であることが
ご理解頂けるかと思います。
日本語で言うと、透輝石(とうきせき)。モース硬度:5.5~6。
化学組成:CaMgSi2O6。
こいつのマグネシウム(Mg)が鉄(Fe)に置き換わると、
ヘデンバージャイト(hedenbergite)になり、
マグネシウムがマンガン(Mn)に置き換わると、
ヨハンセナイト(johannsenite)という石になります。
ダイオプサイドは俗にブラックスターと呼ばれる黒い石と、
クロムダイオプサイドと呼ばれる透明度の高い緑色の石の2種類が
主に市場に出回ります。
ダイオプサイドの色としては他にも半透明から不透明な薄紫、
薄青などもございますが、やはり人気はこの黒と緑が二分しているようです。
( 余談ですが、薄紫色のダイオプサイドはバイオレーン(イタリア産)という名前で
呼ばれることもあります。 パキスタン産のクロムダイオプサイドは
ハンザナイト(ハンザ渓谷で採れるから)、ロシア産のダイオプサイドは
バイカライト(バイカル湖の近くで採れるから)と呼ぶこともあるようです。
名称が色々あってややこしいでしょうが、日本ではダイオプサイトという、
ある意味ちょっと間違った名称を覚えておけば購入は容易です。 )
まぁそんな感じで色々種類があるダイオプサイドではありますが、
一番人気はそりゃあクロムダイオプサイドでしょう!
最大で2%ほどのクロム(Cr)が含まれると、
あの美しい緑の発色になるんだそうですよ(⌒▽⌒)
透明度の高い美しい緑色の大粒結晶はそれなりのお値段です。
なかなか大きな結晶は出ませんしねぇ。パキスタンで産出することが多い石です。
で。
黒いほうのダイオプサイド、
まぁブラックスターという俗称のほうがはるかに有名ではありますがね。
こいつはその俗称の通り、石の真ん中付近にアステリズム
(スター効果のこと。この石の場合、四条、つまり十字の形に白っぽい光の帯が
現れます)が綺麗に出るんですよ。
黒い艶のある石の表面に十字に走る銀の星。
おかげさんでナウなヤングにオオウケです(⌒▽⌒)/
こちらはそうお高い石ではございませんので、シルバー素材などと組み合わせて
メンズアクセサリーとして市場に出回ることが一般的ですね。
さて。
退屈な基礎知識編はこれくらいにして。
そろそろダイオプサイドの効果のほうに話を進めましょう。
そう言えばこのコラムを書くきっかけとなった
某細十氏のTwitterにおける発言に関してですが、
「最近の薔薇の尻尾さんの所で売ってるブレスレットには
必ずと言っていい程入ってる」からこそ、 その石の解説をするべきだと、
彼はあたしに力説しました。
しかしながら、「必ずと言っていい程」ではありますが、「必ず」ではないのです。
入っているレシピと入っていないレシピがあると思います。
本来であれば、そこに着目するべきであったと、
あたしは思うんですけどね(・-・)y-.。o○
入っているレシピは「必ず」、ロングスパンで(要するに長期に渡って)
そのレシピの望む力を 出し続けなければならないもののはずです。
だからこそ、操り系レシピ(オブシディアンを主体としたもの)には
入っていないでしょう?
他人様を己の意のままに操ろうなんて、長期に渡って願うものではないからです。
あれはあくまでも「きっかけ」を得る為に使うべきだと、あたしは思っております。
しかし、BBSだかどこだかで(忘れた)、「見ちゃダメ護符系とダイオプサイドは
相性が良い」と お話したこともあったと思います。
見ちゃダメ護符はロングスパンで使用するものです。
長期に渡り、様々な方面でその力を出し続けなければならない護符です。
だからこそ、あの護符とこの石の相性は良い、そういうわけなんですよね(・-・)
じゃあ恋愛系に入れないのは何故なのか、 運吸収系には入れるくせに、
幸運招来・不運排除系に入れないのは何故なのか、
それも踏まえてお話を進めてゆこうと思います。
…気が進まないなぁ(´_`;)
…えーと。
んじゃまぁちょっと話が長く&ややこしくなると思いますが、
出来るだけ簡潔にお話しますので、頑張ってついてきて下さい。
あるところにAさんという方がいらっしゃいました。
Aさんには幼い頃から小説家になるという夢がありました。
まだ歳若い彼はその夢の実現に向けて毎日一生懸命努力を続けておりました。
しかし、現実は厳しいものです。
色々な出版社に持ち込んでも門前払いを食らい、
色々な賞に応募しても選ばれることもなく、
日々の暮らしは段々と困窮してゆきました。
Aさんのご両親もそんな彼を案じ、
「もうそんな子供じみた夢は諦めて、他の仕事に就いてはどうか」と
彼に勧めるようになりました。
いくら努力しても報われない日々に嫌気がさしたAさんは、
ご両親の言葉に従い、 とある会社に就職し、
普通のサラリーマンとして一生を終えました。
…さて。 ここで皆さんにお聞きしましょう。
Aさんの一生は不幸だとお思いになりますか?
子供の頃志した夢を捨てて日常を選ばねばならなかった彼を
哀れだとお考えになられますか?
YESとお答えになられた方々へ。
ではさらにお尋ねいたしましょう。
じゃああなた方はAさんが報われぬ夢に向かってそれでも必死に努力を続け、
その結果野垂れ死んだとしたら、それでもそのほうが彼にとっては良かったと
お考えになられるわけですか? …(・-・)y-.。o○
ダイオプサイドってのは、ある意味執念を培う石なんですよ。
忘れさせてくれないんです。
もう忘れてしまいたいのに、もう忘れてしまったほうが
ずっと自分にとっては幸せだろうに、
それでも自分が最初に持った願いを、その後ずっと持ち続けることを
この石は持ち主に強要するのです。
その願いとは様々です。
希望であり、夢であり、復讐であり、屈辱であり、哀しみであり。
およそ人が心に深く刻むであろうあらゆる想いを、
この石は「永続させる」ことに役立ちます。
その石に最初に込めた想いが実ることに力を貸してくれるわけではありません 。
ただ、その願いを一度でも己の心に抱いたことを、
この石は忘れさせてはくれないのです。
ずっと、ただ、ずっと、「かつて自分はこう想った」ということを、
その後いつまでも引きずって生きることに役立つ石というわけです。
なんじゃそりゃー∑( ̄▽ ̄;) と驚かれる方も多いことでしょう。
疫病神みたいな石ですからね。
なんでそんな石をレシピに入れているんだ、ハタメイワクな!と
お怒りになる方もいらっしゃると思います。
OK。では次にその点に関してご説明いたしましょう。
例えば、ある願望達成難易度の非常に高い願いがあったと仮定しましょう。
それを叶えるには、長期間一定以上の力を出し続けなければならなかったと
しましょうか。
分かりやすく言うのであれば、
例えばある願望達成に100という力が必要であった場合、
一度に自分が出せる力が5であったならば、21回その力を出した時に
初めてその願いは叶うということになります。
一切のロスが無かったと仮定してですけどね。 この理屈はお分かりになりますよね?
ではその力を21回出し続けるまで、
その人は最初に自分が心に抱いた願い(感情)を、
21回目が終わるまで、ずっとある一定以上の強さで持ち続けている必要が
ありますよね? 強い感情、強い意志がなければ術なんかできっこないんですから。
…でもこれって意外に難しいことなんですよ(・-・)y-.。o○
人間は基本的には弱い生き物ですから、
自分を取り巻く環境の影響(変化)などにより、
その願いに対する熱意を段々と失っていってしまうことだってよくあることなんです。
例えばあなたが歌手になりたいと日々努力していたとして、
周りの友人や家族から日々「そんな馬鹿な夢は捨てて真っ当に生きなさい」と
言われ続けたとしたら、それでもあなたは何年間もその夢に対する熱情を
一切減らすことなく保ち続けていられるとお思いですか?
「俺はどんなことがあったって一生少年の心は失わないんだぜ!( ̄▽ ̄)b」と
胸を張っていられる方には、ダイオプサイドは無用の石ということになります。
しかし、そうではないその他大勢の方にとって、この石は、
「自分がその想いを心に抱いた一番最初の頃」を、
ずっとその人に思い起こさせ続ける効果があるのです。
ずっとその渇望を刺激し続け、ずっとその飢えを刺激し続け、
ずっとその人にその想いの為に歩むことを強要し続ける、その執念を与え続ける、
そんな石なんですよねぇ(・-・)y-.。o○
そんな石をどう活用するかとなりますと、
これはもう、「そのレシピの効果を長期的に得ることを望む場合(運吸収系のように、
その願いに終わりがないもの)」や、
「願望達成難易度が比較的高めなので、願望達成まで長期戦になりそうな場合
(一応終わりはあるけれど、達成までは時間が掛かりそうなもの)」の
2つになると思います。
使用者に、その石(レシピ)を持つきっかけ(動機・原因)となった出来事(想い)を
常に思い起こさせ、常に刺激し、その力をコンスタンスに出させるように仕向ける、
そういう石を活かすことが出来そうなレシピには、是非お入れになるべきだと
思いますね。
じゃあなぜ、恋愛系のレシピにこの石を入れてないのかと申しますとね、
まぁ2つ理由があるんですが。
まず1つ目。
誠に失礼な物言いだとは重々承知しておりますが、
あたしは歳若い方々の「あの人しかいないの!」「あの人じゃないとダメなの!」という
台詞を あまり信用しておりません。
「あの人と一緒になれないくらいなら死んだほうがマシ!」と
ついこないだまで言ってたその口で、 「新しく好きな人が出来ました」と、
しゃあしゃあと報告されたことなんか数え切れないほど経験しておりますのでね。
ま、全員がそうだとは申しませんよ?
しかしこういうケースの発生率が非常に高いのも事実です。
身に覚えのある方も結構いらっしゃるのでは?
2つ目。
ダイオプサイドを握り締めて、あなたの元から去った恋人のことを
いつまでもいつまでも想い続けることが、果たしてあなたの幸せに繋がるのかどうか
あたしには判断出来ないのです。
あなたが300年も500年も寿命をお持ちだとおっしゃるならば、
たかが20~30年、 一人の人を想い続け追い続けたって構わないかもしれません。
しかしあなた方の寿命なんてせいぜい持って100年、
その100年の内、花の命(綺麗でいられる期間)なんて
本当に限られた間だけでしょう?
それを、そんなことに浪費してしまってもいいんですか?
20年間一人の人を想い、20年後にその人を戻すことに成功したとして、
やっぱりこの人じゃダメだったとその後気づいたとしても、
もう花の命を終えたあなたが 次のパートナーを得ることは、
失礼ながらなかなかに難しいことだと思うんですよ。
あたしはあなた方が自分の人生を棒に振るお手伝いをしたいわけでは
ありませんからねぇ(´_`;)
上記の理由から、 あたしは特殊ケース以外で、恋愛系にダイオプサイドを入れることを
奨励しません。 操り系に入れない理由は最初に書きましたので省略いたします。
では次に、「なぜ幸運招来&不運排除系に入れないか」ですが、
これはちょっと考えてみて頂ければすぐお分かりになると思います。
幸運招来&不運排除系を欲しいと思われる方はほとんどの場合において、
何か嫌なこと、何か哀しいこと、何か辛い出来事に見舞われた(見舞われ続けた)
経験がおありのはず。 だからこそ、それから逃れ、幸運を得ようと、
そういうレシピに手を出そうとなさっているわけですからね。
そんなレシピにダイオプサイドを入れたらどうなるでしょう?
不運排除系に手を出そうと思ったそのきっかけの哀しく辛い嫌な出来事を
ずっとその方に思い起こさせ続けろってことになりませんか?
いいかげん苦しんでいらっしゃる方々の傷口に、さらに塩塗りこんでどうしますか(´_`;)
そりゃあたしは血も涙もないけどさ、悪意もあんまりないんですよ。
…とまぁ、いくつか具体例を挙げましたが、
要するに、こんな感じで「入れたほうが有益なんじゃね?」ってレシピと、
「入れないほうが無難なんじゃね?」ってレシピがあると思いますので、
皆さんもその使用用途によって、入れたり入れなかったりで
各自うまいことやって頂けますと 大変助かります(⌒▽⌒)/
よろしくお願い申し上げます。
…ふうやれやれ。
いかがですか、某細十さま。 こんなもんでご勘弁願えるでしょうか(´_`;)
いやー、あなたのしつこさにはさすがの紫乃女も脱帽ですよ。
ある意味それも「執念」ですなぁ。あなたダイオプサイドなくてもイケるんじゃ?
この石は他の石との相性を気にする前に、まず使用者のとの相性を
チェックするべき石だと思いますからねぇ。
んじゃなんでダイオプサイドの解説をここまで嫌がったかと申しますとですね、
あたしが学生の頃、「愛している」という言葉と共にもらった指輪に
この石がついていたんですよ。 まぁ自分がはめていた指輪を
そのままあたしの指に移してくれたってだけなんですけどね。
柄にもなくちょっとときめいちゃって、
そのメンズの指輪を後生大事に持ってたっていうのに、
あの野郎その舌の根も乾かぬ内に他の女に乗り換えやがって!
んもう、また思い出しちゃったじゃないか!だから書きたくなかったんだよー!
細十さんのバカー!(ノ ̄ ̄∇ ̄ ̄)ノ⌒━━┻━━┻━━ ← 執念の塊